核燃料の作り方見てきました
東京国際芸術祭の一環で上演されている「アトミック・サバイバー ―ワーニャの子どもたち―」を観劇してきました。核燃料が生産されて、原子力発電所で消費され、再処理される…その一連の流れを劇にしたものです。
すごく念入りに取材をされていて(「CB解放」「発電機解列」なんて、専門家しか知らない用語もきちんと使われていた)感心したと同時に、核燃料サイクルを分かりやすく劇にしていました。
私は、もっと風刺を込めた、啓蒙的な内容の劇かと思っていたのですが、さにあらず。東海村での事故についても全く触れられていませんでした。なんだか、「○○原発PRセンター」といったところで説明のためにやっててもおかしくない内容でした。
でも、現場の最下層で働く労働者の実態、すなわち、事前講習では実務上役に立たない内容ばかりしか教えないとか、防護マスクの使い方を現場で知るとか…そういったことが描かれていたのは、考えさせられました。
ともあれ、賛否両論ありそうな(原発賛成・反対ではなく、劇自体に対して)内容ですが、原発についてあまり知らない人にちょっと考えるきっかけを与える、という点では良い内容かと思います。もっと(啓蒙的な内容が)分かりやすくてもいいかな、という気もしましたが…
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コメント
人口密度の少ない所に作ろうとするのは、それが対被害対コストを最小限に抑えようとするからであり、
原子力が必要なのは、日本のエネルギー事情、将来のエネルギー事情、現在のテクノロジー、民間人の許容できるコスト、を考えればやむ終えない選択であり。
まぁ、原子力反対ってのは、
電磁波を白い布でバリアーするよりははるかにましだが、に、しても、個人的にはなぁ。
投稿: 核?核ねぇ。 | 2007年2月24日 (土) 14時56分
お役人さんが「安全です!」というたびに
「じゃぁキミのお家の隣でいいじゃん」と
言ってみたくなる。
投稿: そうそう | 2007年2月24日 (土) 17時48分
私自身の考え方は、どちらかといえば原発容認派ですね。現実解としての原発は、リスクとのバランスを考えても容認しなければならない、と。まぁ、放射性廃棄物の処理とかやっかいなので、原発に代わる発電方法があれば廃止するに越したことはないと思ってますが…
よく言われる「じゃぁキミのお家の隣でいいじゃん」も、リスクの問題以前に、経済的・技術的問題の方が遙かに大きいんですよね…
都会にそんな広大な土地をどうやって確保するか、とか、そもそも安定した岩盤があるのか、とか。
投稿: きのし | 2007年2月25日 (日) 21時23分
俺も、きのしと同意見だ。
反対派に関して、反対する気持ちは分かるし、理解もするが、理想や感情だけではどうにもならない物事もあるし。
どこかで妥協点を見つけないといけない事もある。人類がこのまま発展を続けていこうと思うなら。(少なくとも現状維持を望むなら。)
とは言え、彼らが反対の声をあげつづけてくれるおかげで、こういう物事を考える機会を与えられるのであろうし。
反対の抗議が受け止められなかったとしても、彼らのやる事に意味はあるのだろうと思う。
投稿: キャナル | 2007年2月26日 (月) 00時28分